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固めない/緩めない

 穀雨の候、皆様お変わりありませんでしょうか。相手を意識して固まるのは自分の内面の問題。自分の心と体の状態がどうなっているのか。とにかく我を尽くさねば、または限りなく小さくして無に近づけるように。均一であればどこにでもあるしどこにでもいける。妙好人気質の人が言うには「中心と軸と気しかない」ということでした。スッと入るのはそういうことでしょうかしらん剣先に重みが乗っていたから。稀に触れて死ぬほどうまいと思うのは相手に作為が無いようです。止めてやろうとか過剰にかかろうとか思っている形をとろうとか。以前は自分のよくないところしか見えなかったけれど最近は良いところも見てあげられるようになったので、そういうとき相手の人がどうしていたのかまで気がいくようになったら良いと思います。 4月22日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②逆半身片手持ち(転換)呼吸法、③呼吸投げ、④両手持ち四方投げ、⑤諸手持ち(転換)呼吸法、⑥逆半身片手持ち二教おさえ込み、⑦胸持ち二教おさえ込み、⑧正面打ち一教おさえ込み、⑨入り身投げ、⑩逆半身片手持ち回転投げ、⑪座技呼吸法、 背伸びの運動 など ②固めない ③右手は左手の動きの中。体全部を使う。 ④前後斬り。座るのと立つのをしっかりする。座る時は両膝を着ける。 ⑤(転換するのを)振りかぶって斬り下ろすのに合わせる。振りかぶるときは視界をあける。(力を抜けば)全体が見えるようになる。 ⑥しなやかさと体で返す使い方。臍下丹田、肚を充実させる。 ⑦鍔迫り合い。受けはやーめたと離して避けるのもよくないが、かかるものかと頑張るのもよくない。受けも取りも稽古にならない。頑張るとは何なのか。 ⑧一教と思わずにする。まっすぐ。 ⑨避けずに中心を捉える。 ⑩スッパッと。緩めない。 ⑪(肚から。腕力ではなくスッと通るところを探す) ➡合気ガールより:守りながら攻めている

体の全部を使う/進んでいく

 ブログを見て下さる皆様、いつも有難うございます。前のお手本を見ていて今度は銀閣寺の向月台が思い浮かびました。方丈(本堂)前に白砂で直線的に波紋を描いた銀沙灘と奥には白砂を盛り上げて作られた向月台という円錐台があります。月の光を反射させて方丈を照らす役割とか東山に昇る月を坐って待ったものという説がありますが実際のところは分かっていません。銀閣寺を訪れた折にこれは何かと連れに問うたところ「神様が降りてくるための台」と答えました。私はたいそう気に入り覚えていたのです。知識や理窟でなく大変に直覚的でしたので…。 4月20日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②両手持ち呼吸投げ、③逆半身片手持ち(転換)呼吸法、④諸手持ち(転換)呼吸法、⑤逆半身片手持ち四方投げ、⑥正面打ち入り身投げ、⑦横面打ち一教おさえ込み、⑧正面打ち一教おさえ込み、⑨逆半身片手持ち二教おさえ込み、⑩呼吸投げ、⑪三教おさえ込み、⑫突き小手返し、⑬座技呼吸法、 背伸びの運動 など ②振る(立ったり座ったりする)∞ ③振りかぶる、斬り下ろす ④体の全部を使う(渦に巻き込む) ⑤前後斬り。振りかぶって斬り下ろすタイミング(ずれたら弾かれる) ⑥避けずに進んでいく ⑦(間を取る。重みが乗る。体が入る、進む) ⑧(合わさる、重なる) ⑨(手は肚の前。三角体) ⑩転換/進んでいく ⑪(腰投げをするようにしてスレスレで転換する) ⑫(振る。肚を充実させる) ⑬(体幹。胸と臍下丹田をつなげる) ➡合気ガールより:進む動き(転換するの)と振りかぶりを合わす

肚の前で斬る、突く

 藤棚に熊蜂が飛び交う時季となりました。皆様ご機嫌いかがでしょうか。藤の花が咲く頃にはいつも普賢桜が満開となります。染井吉野が咲くころにはいつ咲くかいつ満開か雨など降ればいつ散ってしまうかと気にしているのですが、枝垂れ桜も過ぎて八重桜の頃には落ち着いて鑑賞できるものです。止めないのは相手と正面衝突しないということもありますし、心をとどめないのもあるでしょう。準備万全であればそれなりにうまくいきますがそうでなければバラバラだし、怖かったら慄いて動けず避けてしまいがち。いつでも自分の中心から出していけるように、弛められるところは弛めて腰を下げる。できるできないじゃなくてやるんです!ハイ‼ 4月15日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②両手持ち呼吸法/角落とし、③逆半身片手持ち(転換)角落とし/回転投げ、④横面打ち(内転換)四方投げ、⑤入り身投げ、⑥肩取り(転換)呼吸投げ、⑦逆半身片手持ち四方投げ(裏)、⑧横面打ち二教おさえ込み、⑨逆半身片手持ち(内転換)呼吸投げ、⑩座技呼吸法を立ってする、 背伸びの運動 など ②上段/下段。体が入る。(手は肚の前。らせん) ③縮めない(中心をとらえる) ④前屈みにならない。受けは頭を下げない。(袈裟斬り) ⑤肚の前で斬る、突く。(中心。重みが乗る) ⑥(めんと振りかぶる)(入り身投げの)手はあってもなくても良い。どのみち離れるが受けは危なくなれば手を離す。 ⑦ (⑥を手首取りでする) ⑧(拍子、火花) ⑨(左右交互に斬る。右と左の連動) ⑩下から。受けは自分の方へ引き寄せる。 ➡合気ガールより:間を埋める

(姿勢)

 今年も筍の季節がやって参りました。皆様お元気ですか。前のお手本の幽玄さにつくばいのイメージが重なったのですが、合氣道で体を使ってしていることが日本庭園だと石等を使って表現されているのかもしれません。手水鉢を茶室の前の露地に置いたものが蹲と呼ばれ、茶室に入る前に手や口を清める際の姿が鉢が低いためうずくまるように見えた「つくばう」から来ているそうです。蹲踞と表記することもあります。茶道、庭…侘び寂び。うまくいっているときは手ごたえもなくただ相手が動いているので、そうでないときはいらないことをし過ぎているのでしょう。その上しないといけないことが抜けていたり。え、じゃあ…何してるの? 4月13日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②逆半身片手持ち呼吸法、③四方投げ、④(転換)呼吸投げ、⑤(内転換)呼吸投げ、⑥入り身投げ、⑦一教おさえ込み、⑧正面打ち一教(裏)おさえ込み、⑨入り身投げ、⑩横面打ち五教、⑪(内転換)小手返し、⑫座技呼吸法、 背伸びの運動 など ②(体が入る、体が進む)受けは頭を下げない。右手は左手の中。 ③④座る場合は両膝をつく。 ⑤(斬る)力みをなくす。 ⑥(体の変更。撫でるように) ⑦突く、斬る ⑧手は肚の前にあるように ⑨(⑧を)深く入れば入り身投げ ⑩手で払わず体を開く。短刀が当たらないようにする。 ⑪上げないようにそのまま ⑫(受けは)自分の方へ手繰り寄せる。それに合わす。 ➡合気ガールより:伸ばしとく

相手の肩の後ろ

 花吹雪の舞う季節となりました。枝垂れ桜が満開ですね。花の森の下では目にこそ映りませんが空気も香も淡い桜色。夏日が続くようですのでお体おいといください。さて、座っている姿ひとつとっても人それぞれですが、色々な情報にもなり得ます。観客になるのか主となるのか。サボってOFFにしていたらいけませんが、肩肘はらずリラックスしていたら案外スッと動けるみたいです。最初本を読んだ時はさっぱり分からないような内容でも秋猴の身とか漆膠の身とか枕をおさゆるといふ事とか、普段稽古でやってることやんなぁと今は思います。初心忘るべからずとありますが、初心とは初心者でなくちょうど良くなってきた頃のことで、時分の花を真実の花と勘違いして有頂天になるから失せる。まぐれでも人の協力でも1回出来た。それから何度かそういう時がある。その積み重ねで本当の花に…。素直な心と、今日の私は響いているか? 4月11日の稽古内容 ご指導:門川師範 ①体の転換、②受け身の練習、③正面打ち一教おさえ込み、④入り身投げ、⑤呼吸投げ、⑥四方投げ、⑦小手返し、⑧合気落とし、⑨三教おさえ込み、⑩座技呼吸法 など ③相手の打ち込みを受けて止めない(合わせる)。押して引っ張るのではなく振りかぶって(下からすり上げ)相手が回転するようにする。 ④まず入り身する。技をしようとして離れない。相手を崩してそのまま返すが離れず転換もできる。 ⑤(①)相手と同じ方を向く。 ⑥相手が打つのに合わせて斜め後ろへ捌く。相手の肩の後ろが自分の前にある。当身の代わりに技になる。 ⑦⑧ ⑥と同じ(技に入るまでが違う動きにならない) ⑨捌きは同じ。自分がくぐりに行くのではなく(相手が吊り出される) ➡合気ガールより:回転する力を加える

手は肚の前

 春の嵐が吹く頃となりました。皆様お加減はいかがでしょうか。八重桜も咲きましたね。『瀬を早み岩にせかるる滝川のわれても末に逢わむとぞ思ふ』貴船で撮った渓流の動画を見返すとこういう感じです。ちなみにダンゴウオという魚がいるんですが、大きさは数㎝でまんまるの可愛らしい体をしています。泳ぎは得意ではなく腹鰭の変化した吸盤で岩にくっついて動かず同化して風景に溶け込み敵から身を守ります。捕食者である他の魚は動くものに反射し反応するのでじっとしていると案外分からないそうです。そして岩礁など浅い海で暮らすため小さくても丸い体で波の力を受け流しているのです。自然とまあるく使えるときは心も落ち着いているのですが、どちらが先ということもないような…。今ここに集中!できるときは澄んでいるから、意識的にそういう状態にもっていけたら、無敵なんですね。目指せダンゴウオ。 4月8日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②逆半身片手持ち側面入り身投げ(表/裏)、③諸手持ち(転換)呼吸投げ、④小手返し、⑤肩取り正面打ち小手返し、⑥肘極め、⑦一教(裏)、⑧正面打ち一教からの入り身投げ、⑨両手持ち呼吸投げ、⑩天地投げ、⑪半身半立ち両胸持ち呼吸投げ、⑫諸手持ち十字投げ、⑬逆半身片手持ち/両手持ち二教、 背伸びの運動 など ②手は肚の前 ③(バラバラにしない。ひとつにまとめる) ④相手の手と手の間から通す ⑤相手の持っているところは変えない ⑥(⑤から上の方を逆回転)手放す ⑦めんと振りかぶる。離れない方が良い ⑧中心を捉える ⑨⑩広げる/(中心に集める)肚から持つ ⑪(軸。準備体操と同じ) ⑫伸ばす ⑬内小手で取らせる。二教しようとすると切れるので親指を下に向けて回転させる。慣れてくれば両手でする。 ➡合気ガールより:ととのえる

気結び

 どこも桜が満開ですね。春爛漫の候、皆様いかがお過ごしでしょうか。物事にはなんでも理由があります。固くなるのはどうしてか。何かに気持ちが囚われて力み居着き中心が無くなるから。技をやろう、投げよう、きかせてやろうとすればするほどそこに偏り力が籠って受けは警戒して身を固めます。そうなれば取りはますます力に任せて押し付けることになるのです。それで固まった受けの方が今度は取りになって…負のスパイラル。型稽古は本来繰り返すことで正しい体の使い方を身に付けるようになっている筈なのに、なんで逆効果になっているのか。それは…前提が省かれているので。お互いがきちんと稽古するためには受けも取りも然るべき動きをして自らの内なる感覚を磨いていかなければならないのでしょう。と言ってもすぐには出来ませんから一に稽古、二に稽古、三四が稽古で五に情熱! 4月6日の稽古内容 ご指導:吉田師範 ①体の転換、②逆半身片手持ち(転換)呼吸法、③(転換/内転換)呼吸投げ、④四方投げ、⑤両手持ち二教おさえ込み、⑥相半身片手持ち入り身投げ、⑦小手返し、⑧正面打ち(正面/側面)つなげて崩す(角落とし)、⑨座技正面打ち一教腕返し、⑩両手持ち呼吸投げ、⑪突き(あじろ/転換)呼吸投げ、⑫天地投げ、⑬座技呼吸法、 背伸びの運動 など ② ①をしっかりする。太陽の光を受けるように、水が流れるように。比喩ではなく実践。体でする。術。 ③受けは響けば受け身を取る。力はどんどん抜いていく。肚を充実させる。全体が見えるようになる。 ④必ず当たりがある(トンと当てる)。ぶつかって無理に行こうとせず谷川の流れのように当たった時にどう変化するのか。 ⑤(拍子) ⑥下から。上段。腰を下げる。 ⑦下段。 ⑧剣だと鍔迫り合い。合氣道は気結び。(受けで力を入れて)頭を下げない。抜いている場合は元気を出せばよいが、力を入れている場合はどうにもならない。10年20年続ければもう治らない。 ⑨(肚を充実させる) ⑩開く/(中心に集める) ⑪(ビートを合わす。振る。片方の手だけでなく必ずもう一方も使う) ⑫(⑩と同じ)相手が浮く ⑬(相手を後ろへ倒す)中心をおさえていれば起き上がれない(外して膝をおさえてあげれば起きられる) ➡合気ガールより:放つ